大阪湾海岸生物研究会のブログ

大阪湾海岸生物研究会の活動(定点調査や勉強会)の案内や記録のほか、大阪湾を中心とする海の生き物について書きます。

豊国崎出現種の修正・追加

昨日の豊国崎の出現種ですが、以下のように修正します。

・ヒラタウミセミorハバヒロコツブムシ→ハバヒロコツブムシ(採集した3個体とも本種でした。実は観察会終了後、すぐそばの東川河口でも採集を行いましたが、プロポーションが異なっており、別種の可能性があります[写真1参照])

テッポウエビ属→オハリコテッポウエビandテッポウエビ属の1種(2個体採集したのですが、両種が1個体ずつでした。なお、オハリコの頭胸甲の内側にはエビヤドリムシ類が寄生していました[写真2参照])

追加種は次の通りです。

・シリケンウミセミ

・ヒゲナガワラジムシ属の1種 Olibrinus sp.[写真3参照] 

 (当初はニッポンヒイロワラジムシ Littorophiloscia nipponensis としていたのですが、第2触角の鞭節が11節あることから訂正します。ヒイロの節数は3節で全く違います。種名としては、クシモトヒゲナガワラジムシ O. kushimotoensis、クロシオミギワワラジムシ O.pacificus の可能性があります) (有山)

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写真1.ハバヒロコツブムシ(左:東川河口産、右:豊国崎産、スケール:1 mm)

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写真2.オハリコテッポウエビに寄生しているエビヤドリムシ類(写真の上がエビの前方、スケール1 mm)

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写真3.ヒゲナガワラジムシ属の1種(尾肢脱落、スケール:1 mm)