大阪湾海岸生物研究会のブログ

大阪湾海岸生物研究会の活動(定点調査や勉強会)の案内や記録のほか、大阪湾を中心とする海の生き物について書きます。

戎崎のワラジムシとドロソコエビ

MLでお伝えしていた山西さん採集のワラジムシの種名がわかりましたので、報告します。シロハマワラジムシ Armadilloniscus albus Nunomura, 1984 です(写真1)。何とタイプ産地は岬町の砂利海岸だそうです。

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写真1. シロハマワラジムシ(スケール:1 mm)

 

ヨコエビの1種のドロソコエビですが、淡水が流入する潮間帯中部の転石下にはオオサカドロソコエビ Grandidierella osakaensis Ariyama, 1996(写真2)、潮間帯下部の転石下にはアカヒゲドロソコエビ G. rubroantennata Ariyama and Taru, 2017(写真3)が生息していました。少ししか離れていないのに別種が棲んでいるのは、とても興味深い現象ですね。(有山)

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写真2.オオサカドロソコエビ♂(スケール:1 mm)

 

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写真3.アカヒゲドロソコエビ♂(スケール:1 mm)