大阪湾海岸生物研究会のブログ

大阪湾海岸生物研究会の活動(定点調査や勉強会)の案内や記録のほか、大阪湾を中心とする海の生き物について書きます。

嵐の後の二枚貝

以前、嵐の後のウミウシについて書いたことがありましたが、今度は二枚貝です。

一昨日は暴風雪で、海も大荒れでした。そこで昨日の夕方、例のごとく箱作~淡輪の人工砂浜を散歩したところ、普段見ることのない二枚貝が打ち上げられていたので、報告します。

第1の種はフジナミガイです。ここでは初めて見つけました。何と、採集時には生きていました。砂干潟に深く潜る種類のようですが、このように打ち上ることもあるのですね。

フジナミガイ

(注)最初の投稿時にはムラサキガイと書きましたが、フジナミガイの誤同定でした。ご教示いただいた石田さんにお礼申し上げます。両種はよく似ているのですが、フジナミガイの方が殻高が高く、丸みが強いです。両種とも大阪府レッドリストでは絶滅危惧Ⅱ類(VU)となっています。osakafu-redlist2.xls

2番目はミドリイガイです。打ち上げられたブイにくっついており、軟体部が残っていました。外来の付着動物で、大阪湾では通常、冬は越せないとされてきましたが、今でもそうでしょうか。

ミドリイガイ

その他の二枚貝で、貝殻のみです。A:トリガイ、B:ウチムラサキガイ、C:カガミガイ、D:ヒメシラトリガイ、E:サクラガイ、F:マテガイです。嵐の後の海岸は狙い目です。(有山)

その他の二枚貝