当研究会の定点では、以前から白黒のメリタヨコエビがよく観察されていました。しかもややこしいことに、第3尾肢の外肢が1節の種と2節の種が混在していました。1節の種は昨年パンダメリタヨコエビ Melita panda という名前で記載されましたが(Tomikawa et al., 2024)、2節の種の記載論文が昨日オンライン出版されました(Tomikawa et al., 2025)。名前はヨリパンダメリタヨコエビ Melita pandina です。パンダメリタヨコエビより本家のパンダに似ているという意味です。2種の違いは尾肢外肢の節数の他に、胸節の白色部分がヨリパンダの方が広いことが挙げられます。豊国崎(タイプ産地)の水深3mから採集されたオスの写真を下に載せますので、パンダメリタヨコエビ(パンダメリタヨコエビ - 大阪湾海岸生物研究会のブログ)と比較してみてください。生息場所も異なっており、パンダが潮間帯下部であるのに対し、ヨリパンダは潮下帯上部(稀に潮間帯下部)に生息します。なお、定点ではパンダが長崎~田倉崎で確認されていますが、ヨリパンダは田倉崎の先端部のみから採集されています。(有山)
[文献]
Tomikawa, K, S. Yamato and H. Ariyama (2024) Melita panda, a new species of Melitidae (Crustacea, Amphipoda) from Japan. ZooKeys, 1212, 267-283.
https://doi.org/10.3897/zookeys.1212.128858
Tomikawa, K, S. Yamato and H. Ariyama (2025) Black-and-white disruptive coloration may be convergent: a new species of Melita Leach, 1814 (Amphipoda: Melitidae) from Japan. Zoological Science, 42(6).
https://doi.org/10.2108/zs250074
