当研究会の調査定点によく出現するヨコエビが、この度、新種記載されました。白黒の斑紋がパンダのようなので、この名前が付きました。ただ、ややこしいことに、白黒のメリタヨコエビ属はもう1種いて、主に潮下帯(まれに潮間帯下部)に生息しています。最大…
今回の合宿でスノーケリングされた方は大量のホンダワラ類を見たと思いますが、日本海中部では普通の光景です。 生育が観察された種のリストと、私たちが普段目にしている大阪湾南東部のものを合わせて示します。岩美町では12種が確認されました。大阪湾も12…
7月20~22日の夏季合宿では、岩美町の岩礁でスノーケリングにより観察を行いました。私は例のごとくヨコエビが主なターゲットですが、今回は洞窟内や洞窟付近の水深2~4mに付着しているカイメン類を採集しました。全部で6種のカイメンを採集しましたが、そ…
本研究会が行っている大阪湾南東岸岩礁潮間帯での生物相定点調査のデータのうち、1991年〜2020年のデータを今年の6月にBISMaLとOBISで公開しましたが、本日より1986〜1990年のデータも追加しました。これにより35年間、約11万レコードのデータが利用可能とな…
本日、6月22日(土)の岬町小島での調査は実施します。ただし、天候により早めに切り上げる可能性があります。雨具は必ずお持ちください。
コロナ禍以降見合わせていた夏季合宿を再開します。今年は鳥取県岩美町でスノーケリングや磯観察を楽しみましょう。 ■日程:7月20日(土)〜7月22日(月) ■場所:鳥取県岩美郡岩美町田後周辺 ■参加対象:本会会員と同伴者 ■申込み締切:7月8日(月) その他…
6月22日に予定していた第4回目の定点調査ですが、岬町小島の磯に行き先を変更します。調査方法は定点調査に準じて行います。かつて定点だった明神崎から直線距離で北東へ約800mの場所になります。奮ってご参加ください。なお、この回は22日が雨天の場合翌日…
山西さんの研究を引き継いでフナムシ類を調べていたのですが、その成果が、先日、論文になりました。論文の概要を述べますと、第2触角と尾肢が長く、オス第1胸肢の前節先端に突起のあるフナムシは今まで Ligia exotica とされていましたが、これにはトライフ…
当研究会では1980年から大阪湾南東岸での岩礁潮間帯生物相の定点調査を行っていますが、このたび、そのうちの1991年から2020年までの全データについて、J-OBIS(日本海洋生物多様性情報連携センター)のデータベースに登録しました。これによって、国際的な…
1.ヤマトボスメールカイメン Vosmaeropsis japonica 全身から桿状体骨片が突き出し、トゲトゲした印象の小さな石灰海綿です。今月の18日に紹介した同じ石灰海綿のミサキケツボカイメンも桿状体が突出しますが、その突出の仕方は束状なため、単独で突出する本…
第3回目の定点調査は長崎海岸です。この日は翌日の博物館行事「海べのしぜん」の補助スタッフ研修を兼ねます。奮ってご参加ください。 実施日:5月25日(土)調査地:岬町 長崎海岸集合(指定電車):11時15分、南海本線みさき公園駅。難波10:15発特急サザン…
1. ミサキケツボカイメン Sycon misakiensis (田倉崎) 磯で見かけるカイメンには主に石灰海綿綱と尋常海綿綱の二つのグループがありますが、この種類は石灰海綿綱に属します。それは体を支える骨片が石灰質の物質で出来ているからそう呼ばれています。尋常…
先日の田倉崎の定点調査で確認されたエダウミウシKaloplocamus albopunctatusです。加太では他に半透明白色に橙色の斑点が散在するタイプ(K. japonicus)も見つかっているようです。 エダウミウシ Kaloplocamus albopunctatus (石田)
比較的珍しいと思われる2種の甲殻類と2種の海藻を紹介します。1. カイヤドリウミセミ Dynoides conchicola (Nishimura, 1976) 潮間帯中部の小岩の裏側にいました。体長は約3~4 mmで、体色は淡色から褐色や白色の斑紋があるものまで変異があります。メスと推…
本日5月11日(土)の田倉崎定点調査は予定どおり実施します。(石田)
第2回目の定点調査は田倉崎へ行きます。当初この回は豊国崎の予定でしたが、都合により行き先を田倉崎に変更します。奮ってご参加ください。この回は雨天中止(順延なし)です。 実施日:5月11日(土)調査地:和歌山市加太 田倉崎集合(指定電車):11時30…
本日27日(土)の城ヶ崎定点調査は、予定通り実施します。(石田)
今年度も4回の定点調査を予定しています。第1回目の定点調査は城ヶ崎へ行きます。奮ってご参加ください。なお、この回は27日が雨天の場合翌日に順延します。 実施日:4月27日(土) ※雨天の場合は翌4月28日(日)に順延 調査地:和歌山市加太 城ヶ崎 集合(…
来年度の定点調査などの日程を決めましたのでお知らせします。たくさんのご参加をお待ちしております。(石田) ■定点調査 <>は淡輪の干潮時刻と潮位・定点1(城ヶ崎) 4月27日(土)<14:44, 6cm> 4月28日(日)<15:27, 11cm>※4/27雨天時の予備日・定…
2月25日(日)の大阪湾海岸生物研究会の研究発表会・総会のプログラムをご案内します。今回はハイブリッド形式になります。また、終了後に懇親会も予定しています。奮ってご参加ください。Zoomへの接続方法や懇親会の申込みは研究会のメーリングリストでご案…
ホンダワラ類は気泡を持っているため、岩などの気質からはずれても流れ藻となって海面を漂い、長距離移動することがあります。以前このブログで、打ち上げられた5種のホンダワラ類を紹介しましたが、打ち上げホンダワラ - 大阪湾海岸生物研究会のブログ (hat…
okkの皆様 暑いですね。 今日、個人的に田倉崎に行って来ました。 最干時の水深20 cm位の所で、タコノマクラ Clypeaster japonicus を採集しました。 サイズは殻長89 mm、殻幅73 mmでした。 南紀では普通なのですが、本会の定点では初めてだと思います。 (…
定点調査とは別に豊国崎に行って来ました。 ハバヒロコツブムシ Chitonosphaera lata が目的だったのですが、同属のヨロイコツブムシ Ch. salebrosa が採集されました。体長は最大2.8mmと小型で、ハバヒロコツブムシやヒラタウミセミ Leptosphaeroma gottsch…
6月18日の定点調査の際、ジュニア自然史クラブの参加者(だったと思います)が見つけてくれたイボイワオウギガニ Eriphia ferox Koh & Ng, 2008 です。当日のまとめでは「大阪湾では珍しいが過去に記録があったと思う」と申し上げましたが、定点調査では過去…
今回、珍しい海藻が記録されました。コナウミウチワ Padina crassa です。普通のウミウチワ P. arborescens との違いは、藻体が薄く、石灰分を沈着させるため白く見えることです。石灰分のあるウミウチワ類は、他にオキナウチワ P. japonica やウスユキウチ…
本日6月18日の城ヶ崎定点調査は、予定通り実施します。 (石田)
次回の城ヶ崎の定点調査のご案内です。奮ってご参加ください。 実施日:6月18日(日) 調査地:和歌山市加太 城ヶ崎 集合:午前10時30分、南海加太線加太駅。難波08:45発特急サザンに乗り和歌山市駅で加太線に乗り換えると加太駅10:19着。城ヶ崎まで徒歩約2k…
オーストラリアハルトボヤ Microcosmus squamigera 有山さんに提供していただいたホヤです。大きさは体長3.1cmでした(写真:外観)。現地では種類がよくわからなかったので持ち帰って解剖したところ、大きな生殖腺が体の両側にあって、特に左側(写真:解剖…
5月20日の長崎海岸での定点調査の際に、ヒラフネガイを確認しました。 私は以前、上天草にいたのですが、本種は有明海の干潟でカキの死殻によく付着していました。そのため、あまり珍しいものと思わず採集しなかったのですが、長崎海岸ではあまり見られない…
土日、好天でよかったですね。 さて、今回、長崎海岸で褐藻の1種、イロロ Ishige foliacea が採集されました。小型でややひねくれていますが、潮間帯上部の岩上に生育しており、本種に間違いないと思います。過去の記録を見ると、長崎では初記録で、隣の豊国…