大阪湾海岸生物研究会のブログ

大阪湾海岸生物研究会の活動(定点調査や勉強会)の案内や記録のほか、大阪湾を中心とする海の生き物について書きます。

トリガイに住むエビとカニ

皆さんはアサリの殻の中にオオシロピンノArcotheres sinensisという小さなカニが住んでいるのをご存じだと思います。実は大阪湾のトリガイにもエビとカニが住んでいます。エビはカクレエビConchodytes nipponensisで、タイラギ、ハボウキガイ、イタヤガイから見つかっています。体色は薄いピンクで、きれいなエビです(写真1)。第2胸脚が大きく、はさみの内側には突起があります(写真2)。どの個体も1〜2cmとタイラギ中のものより小型で、幼体だと思われます。カニの方はカギツメピンノPinnotheres phoradisで、イガイ、ムラサキイガイイワガキ、イタボガキ、アズマニシキ、ヒオウギ、バカガイ、ハマグリからの報告があります。写真3の個体は甲幅9mmのメスで、別の個体は抱卵していました。丸っこい体形で、歩脚の爪は鉤状になっています。私の調べた限り、両種ともトリガイからの正式な報告はないようです。(有山)

写真1 カクレエビ(スケールの間隔は1mm)

写真2 カクレエビの第2胸脚

写真3 カギツメピンノ