大阪湾海岸生物研究会のブログ

大阪湾海岸生物研究会の活動(定点調査や勉強会)の案内や記録のほか、大阪湾を中心とする海の生き物について書きます。

戎崎潮上帯のヨコエビ

6日の観察会でハマトビムシ類が採集されたと述べましたが、種名が判明しましたので報告します。
1. ミナミホソハマトビムシ(学名は正式にはまだ決まっていないようです):暗青色の大型種(最大約15mm)
2. ヒメオカトビムシ Nipponorchestia curvatus(つい先日新種記載されました;Morino and Miyamoto, 2015a):約7mmの小型種で、目が小さく体は白色。写真を以下に示します。
やはり、普段あまり調べていない潮上帯の転石下の奥には、マメアカイソガニやヘソカドガイ類だけでなく、ハマトビムシ類や等脚類のワラジムシ類(未同定の数種)など、変わった動物が生息しているようです。(有山)
[6/19追記]つい最近、上記のミナミホソハマトビムシの学名が決まりました(Morino and Miyamoto, 2015b)。Pyatakovestia iwasaiです。記載には1975年に布村昇さんが田倉崎で採集された標本も含まれています。(有山)