大阪湾海岸生物研究会のブログ

大阪湾海岸生物研究会の活動(定点調査や勉強会)の案内や記録のほか、大阪湾を中心とする海の生き物について書きます。

長崎海岸でヒラフネガイを確認しました。

5月20日の長崎海岸での定点調査の際に、ヒラフネガイを確認しました。

私は以前、上天草にいたのですが、本種は有明海の干潟でカキの死殻によく付着していました。そのため、あまり珍しいものと思わず採集しなかったのですが、長崎海岸ではあまり見られないとのことでしたので報告します。

ヒラフネガイ。二枚貝の死殻に付着していた。よく見ると巻いた原殻が確認できる。

ヒラフネガイは、カリバガサ科の巻貝で、写真のように扁平な殻をもっています。殻は半透明で中身を透かし見ることができます。殻の内側には、本科の特徴である殻板があります。

本種は、第四紀の地層から化石が見つかっています。また、本種とヤドカリとの共生関係についての研究が記事があったので、それらのリンクも付記しておきます。

〇ヒラフネガイの化石と属名 

https://www.city.mizunami.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/002/291/2014092922827_14.pdf

〇ヤドカリの貝殻を介した共生関係(2)〜ヤドカリの“宿”を借りるヒラフネガイ〜

https://www.rimi.or.jp/wp-content/uploads/2021/02/Tsushin105_5-7.pdf

(前川)